日記 2025

04月27日(日)〜05月03日(土)

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05.03.Sat

午前中は講師業。品行方正、頭脳明晰の彼女らは、それゆえの陥穽にどっぷりとハマっている。そしてそれに気付けない。僕が彼女たちに携わる理由がここにあるのだろう。全く違う環境で育ってきたからこそ伝えられる感覚がある。

赤坂にて一仕事。英語の感覚を戻しながら、丁寧に言葉を交わしていく。醸されたものを受け取り、引き渡し、言葉で交流し、お互いの意識をほんのp少しだけ高め合う。日々のこと。尊い日常。

花錫杖の基本構造を試行錯誤しながら何とか作り上げる。この構造さえできれば先は見えてくる。

05.02.Fri

引っ越しのおかげで不要になるであろう家電がある。この部屋を借りるためにほぼ全て新しく購入してしたものだが、まあ、引き取ってもらえる方にはそのまま差し上げようかと思う。FacebookとXで呼びかけてみる。

そうしたら、結構久しぶりの方々からの反応がいくつかあり、とても面白く感じた。みんなそれぞれ生きているなぁと何だか嬉しくなる。

「傀儡師」の小道具の材料がまだ揃っていないので、まずはそれをな何とかせねばならない。いつ浅草橋へ行こうかを色々考え、暑い日が続くかもなあなどと考え、あれこれ考えながら、今日は終わってしまった。

05.01.Thu

さて皐月。日々、刻がきざまれる。僕の命もどこかへ向かっている。右か左か上か下か。真の暦は僕の中にある。

風を集めて、風を少しだけ掻き回し、風をほんのりと感じる。

「他人の目」の題名をどうしようかと考えながら、テキストの打ち込みも始める。「傀儡師」の小道具もいい加減、完成させなければならない。やることてんこ盛り。

04.30.Wed

山手線に乗って新橋へ向かう。働く人々、日本を楽しむ人々、何かに向かって足掻いている人々、世界の動きに本能的に感情を合わせている人々、いろんな人たちと共に、日々の生活を送る。一つのシンフォニーとも言える。その渦の中で、自分の音を出すこと。

「傀儡師」を踊ることが楽しくなってきた。一つ一つの間が、僕を遊興の奥へと誘う。足の裏からの鼓動が仙骨を通り、背骨に沿って百会を貫く。僕は、今、ここにいる。

引っ越しを考え、踊りを考え、台本の調整を考え。はい、進んでいきましょう。

04.29.Tue

今日は今日とて生き抜きました。ささやかですが、嫌なことも、楽しいことも、ホッとすることも、プチ感動することも、色々ありました。日々の生活は、つまりは、そういうことです。

1mm ずつでもいいから自分の理想とした姿に進むこと。その昔、城北公園を走っている時に、そこら辺をぶらついていたおじさんに、「にぃちゃん、何回戦や?」と聞かれた時の嬉しさを思い出すこと。

噛み締めるように、世界を優しく噛み砕くように、ほんのりとそして確実に世界と交わるように。それが、かみ、ということ、なのでしょう。

04.28.Mon

打ち上げから帰り着いたのが、朝6時。世間はもちろん平日の月曜日として動き始めている。靴の下から感じる地球を愛しく思う。春の微風が僕の頬を撫でる。

僕はすぐに布団に潜り込む。目が覚めたのはお昼前。ぼんやりと部屋の天井を見つめる。あぁ、この部屋もあと一月ちょいだなぁとつぶやく。ついでに、someday,この胸に someday〜と口ずさんで見る。

むくむくと起き出し、芝居の荷物を片付け、洗濯をし、少しストレッチ。体の調子は悪くない。そして講師業に出向く。

04.27.Sun

「BET」五日目。千穐楽。この素敵な芝居も最後の1ステージ。どこまでもアグレッシブに!決して守りに入らずに全員でやり遂げる。そして何とかやり遂げたステージとなる。

全ステージが終わり、お客さんを送り出し、そしてバラシに入る。芝居の醍醐味にこのバラシ作業がある。一旦作り上げた世界をあっという間に無に返す。この寂寞感が何とも言えない。まさに「祭りの後」なのだ。

打ち上げ会場にて、夜な夜な皆と語り合う。仲間の素晴らしさ。同じ業界で生き抜く人間としての矜持。どこまでもどこまで突き進んでいきたい。

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