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このページでは、酒井が日々感じていることをコラム風に書き綴っていきたいと思っています。

#7・距離って?時間って?

例えば北極星は地球から323光年という離れた距離にあるという。天文知識には疎いので、ああそうですかという感じだが、僕は昔からこの何々光年という考え方に違和感を持っていた。

光の速さで323年かかる距離に北極星があり、今見えている光は323年前の現象だと学校だか本だかで教わったが、この323年前という捉え方がどうも気に食わない。何光年いや何万光年離れていたって、いま「この瞬間」はあるはずだ。ぼくらが認識しようがしまいが、今この瞬間と感じているこの瞬間が、どんなに離れていようとも、あるはずだ。違うのだろうか。僕の感覚が間違っているのだろうか。

いまこの瞬間に、ある恒星が爆発したとする。その爆発した光が僕らに伝わって来るのが323年後ということになるらしいのだが、なんだかなぁと思う。爆発したのは、今、なんだぜと思ってしまう。

考え方というか感じ方というか、323光年の距離を同時に感じられる存在だってあるかもしれないという仮定だって、そんなに突飛なものではないだろうし、そういう存在を仮定して考えを進めるのもあながち無益ではないだろう。

もともと323光年離れている、という感じ方は地球からの視点だ。地球から見てそう見えるということ以上の内容は含まれていないと思う。大体光速がどんなところでも一定だなんて誰が証明したのか。空間というか場の違いで光速だって変化する可能性はないのか。などなど。こんなことを考えていると時間とか空間のイメージがぐらついてくる。距離ってなんだ?時間ってなんだ?

2022.05.15

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